2012年08月13日

「大日本サムライガール (1)」読了。



「大日本サムライガール (1)」読了。
一応、レーベル的には一般小説であってラノベではないのかな?

でもまぁ、本作はラノベです。
もう少し突っ込むと、大人向けのラノベ。
主人公は26歳の成人男性。富豪の長男。結構仕事の出来る人。
なので、昨今流行りのラノベのような、主人公があまりに情けなくて感情移入できない、
といったことは少ないかと。
26歳なのでまだ社会的地位が高かったり熟練された考えを持ってたりはしませんが、
普通のことを普通に考え、実行できるくらいの力はあります。

と、主人公の話から入りましたが、本作のメインは間違いなくヒロイン神楽日毬。
彼女の非常に右寄りな、というか極右な政治思想が中核となります。
主人公はそんな彼女を偶然見付け、色々あってサポートすることに。
ここで、大人な主人公という造形が活きてくるわけですね。

何にせよ、実に危ないテーマを扱った本作。
極端な例ではあるけれども、しかし現在の日本人に足りない「政治思想」というものを
考えるためのいいきっかけになるのではないかと思います。
右でも左でも中道でも、とにかく誰かしらの意見を聞いて、何かしらの考えを持つ、
ということが民主主義社会には不可欠ですので。
なので、厳密には現在の日本は民主主義ですらないと僕は思っているのだけどね。

そこはまぁいいや。
とにかく本作、実に冒険してます。
政治を扱って、芸能を扱って、経済も扱うみたいですよ。
ベタなラノベが、ラブコメだったりバトルだったり超能力だったりするところから考えて、
やはり本作は異色なのでしょう。
けど、そういう異色なものを読みたい人にもマッチするかと。
っていうかもう日本人は全員読めよ。と思う。

ただ一点難を挙げるなら、あとがき。
実に蛇足。
こんな危うい作品を作っておいて、あとがきで敵を作らないようなフォローをするとか、
軟弱の極みである。
「フィクションであり実在の人物・団体とは――」云々とだけ書けばいいのに。
読み終わってテンション上がったのに、冷めちゃうじゃないか。
・・・ま、こんだけくどく書いておかないと本気で危ない人が現れるからなんだろうけど。
その辺、一般大衆の知能の程度が知れるよね。フクザツ。

そこを除けば、概ね良好。是非ご一読を。
何か、政党HP、日毬のブログ、所属事務所のブログと、実に気合を入れて作られてます。
その辺の周辺サービスもお見逃しなく。
日毬、声が案外普通でした。もっと凛とした声かと思ってたのに。
具体的には日笠陽子くらいを想像してた。
まぁ、これはこれで、「実は普通」というキャラに合致してるかな。
ラベル:小説 書評
posted by いずみ at 16:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評/小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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